顔面神経麻痺を生じる代表的な疾患は、「特発性末梢性顔面神経麻痺」と、「ラムゼイハント症候群」の二つです。
治療開始は早いほどよく、発症して1週間以内、遅くても2週間以内には開始すべきです。症状が出現したらできるだけ早く受診してください。
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治療はステロイド(強力な抗炎症作用)が中心です。
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抗ウイルス薬、ビタミンB12(神経の再生作用)、ATP製剤(代謝賦活剤)などを併用します。
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麻痺が完成するまでに1週間程度かかります。したがって、発症直後に治療開始した場合、治療しているにもかかわらず麻痺が進行することがあります。
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眼が閉じにくくなり、涙も減るため、乾燥を防ぐため点眼薬や眼軟膏を使用することがあります。
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当院では内服を中心に治療を行います。
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大きな病院と治療内容はあまり変わらないと思いますが、この病気は必ず治る保障がありません。あとで後悔しないためさらに詳しい検査や点滴治療をご希望の場合は大きい病院あての紹介状をつくりますので、遠慮なくお申し出ください。
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ステロイドには血糖値を上げる副作用があるため、糖尿病のある方は厳密に血糖値を調整しながら治療する必要がありますから、大きな病院を紹介させていただきます。